小さくても手強いです。。。

2018年04月29日

一次診療の現場では色々な症状の子がやってきます。

内科、整形外科、軟部外科、眼科、皮膚科、繁殖などなど。

先日、こんなケースもありました。

成犬の突然の跛行。明らかなきっかけや原因は不明。触診上でも明らかな関節痛や可動域の低下、腫れなどは認めません。しかし明らかに負重ができない状態。膝蓋骨脱臼も否定。なんか異物でも踏んでいるのかな〜なんて思い肉球の間を拡げて見てみると趾間炎が。。。??と思いきや良く見てみると趾間炎の中央に何かが。。。?

よく覗き込むとワラワラと足が動いています。そして突き刺さっています。トゲなんかじゃなく「マダニ」です。恐らく体に飛びついてうまい具合に肉球の間に入り込んだのでしょう。踏まれもせずくぐり抜けたのでしょう。やっとの思いで食いついたところだったのでしょう。

やっとの思いで食らいついたのでしょうが、見つけた以上は止むを得ません。取ります。ダニに食われてしまった場合はそのまま引き抜くと頭がと口が残ってしまい、切開が必要になります。なので、専用の器具などを用いて慎重に取って上げる必要があります。しかし、今回はちょっと動かすだけで激痛なようで止むを得ず鎮静をかける羽目に。。。無事に取ることが出来ましたが改めてマダニの手強さを垣間見ました。

とっても小さいですが、SFTSやライム病など多くの感染症の媒介源であると共に物理的にもダメージを与えてきます。マダニは我々の衣服について家庭内に入り込むことも当たり前です。ノミ・ダニの予防をフィラリアと併せてやっておけばOKです。やってない子はきちんとやってあげましょう。