味方シリーズ第2弾

2017年07月08日

外耳炎。。。罹患率の高い疾患の一つです。見たことが無い獣医さんはいないといっても過言ではありません。治療も比較的簡単とされており、お薬も充実しています。

でも時に治りがとても悪いケースもあります。色々要因はありますが、中耳炎の併発や耳道内異物、ポリープなどがその原因となることがあります。ではそれはどうやって診断するのか?それには耳鏡という耳の中を覗く器械を用いたり、CTを用いたりとされています。最近では耳鏡が発達したような耳の中に入れる内視鏡。。。いわゆるオトスコープというものがあり、大変有効とされています。内視鏡の一種なので、綺麗な画像で確認しながらそのままダイレクトに耳の中を洗浄したり、異物の回収ができます。鼓膜穿刺なんかも可能になります。

とても良い機器ですが、とても高価であることが最大のネックです。高級国産車が買えちゃうレベル。。。大学のような難治症例が集まる施設ならまだしも、一般クリニックには手が出しにくい代物です。私自身も大学で使用していましたので良さを痛感していますが、導入まではなんとも。。。

そんな中、多少画像の質や視野などは落ちるものの、最低限の機能を伴った耳鏡とオトスコープの中間のような器械を見つけ、導入することにしました。yjimage yjimage-1 yjimage-2

 

 

 

 

 

 

 

それがこの器機。 firefly社のHPから引用していますが、結構よく見えます。これで異物回収や耳道内を確認しながらの洗浄が可能になりました。これら処置は徹底的に行う場合は麻酔や鎮静が必要ですが、簡単な処置であれば不要です。今までは大学等でお願いしていた難治性外耳炎症例への受け皿ができたものと思っています。アメリカには光源がきちんと先についたものもあるようで、こちらの日本への導入が期待されます。

たかが耳、されど耳です。当院では、従来の闇雲に綿棒で掃除して点耳薬ではなく、その子その子の状態や病態に合わせた正しい手技と知識、理論を持って治療に臨んでいきます。

お困りの場合はお声掛けくださいね。