雑誌投稿

2019年10月09日

また雑誌投稿の依頼を頂戴しました。

今回もインターズー様の獣医さん用雑誌です。

今まではsmall animal dermatologyという雑誌でしたが、今回よりveterinart boardという雑誌です。

実際の症例からどのように診断や治療に持ち込むのかという部分についてクローズアップしているようです。

臨床の現場では教科書通りに行かないことはとても多く、様々な要素により苦慮することがあります。

我々は国家試験の中で、「〇〇や△△という症状で検査結果で☓☓であれば◻◻という病気です。その治療は☆☆です。」ということは当然のように頭に入っています。しかし、実際はその症状を問診で聞き出さないといけませんし、症状の定義も知らないといけません。検査結果を導き出すためには飼い主様に状況を説明し、検査を行うことを了承してもらう必要があります。その際に過不足が無いようにしなくてはいけません。結果を読んで診断を出し、治療プランを決定しますがそこにもハードルがあります。費用は?投薬のコンプライアンスは得られるのか?そもそも納得して治療プランに同意してもらえるのか?ファーストチョイスが使えないなら代替案は?これらは教科書には書いてありません。自分の国語力や経験、知識、引き出しの多さなどが成功の分かれ目になります。終いには病気は併発します。併発すればそれこそ教科書には殆どアドバイスはありません。そこをどうやって紐解いて成功に導くのか。。。獣医師の醍醐味であり評価が分かれるポイントだと思っています。

今回はそんな応用編での執筆依頼となっています。正直自分の方法が正しいとは思いませんしそんな事を言ったら烏滸がましいとすら感じます。しかし、認定医としての一定の能力は持ち合わせているつもりです。せっかくのご指名ですので精一杯書かせてもらおうと思っていますが、最近とても診療が忙しいため後回しに。。。休診日に入院の管理をしながら病院の机に向かって執筆中です。書き物は得意ですが、対象がベテランや院長クラスって書いてあります。下手をすれば恥をかきかねません。しかし!臨床医と言えどもサイエンティストの端くれです。しっかりと文章にアウトプットする中で自分の知識の整理にも役立つはずです。こういう活動を大変でも少しでも行うことが自分のアイデンティティだとも思っています。頑張ります!!