花粉症

2018年03月05日

暖かくなると困るのが花粉症。。。

私も重症ではありませんが鼻水・くしゃみや眼の痒みに苛まれます。なのでこの時期はマスク着用で診察をしています。採血の時や手術時には下を向くことが多いので、マスクがないと鼻タレ小僧になってしまいます。。。

動物にも花粉症ってあるのでしょうか?と良く聞かれます。

人間と全く同じ症状ではありませんが、季節性の鼻炎様症状(くしゃみ、漿液性鼻水)、目周りの痒みや結膜炎などはこの時期に限らず比較的よく遭遇します。おそらくこれが人間の花粉症ないしはそれに準ずるものかのかな?と考えています。

そもそも花粉症は植物花粉が、などの粘膜に接触することによって引き起こされ、発作性反復性のくしゃみ鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどの一連の症状が特徴的な症候群のことである(wikiより)であり、Ⅰ型アレルギーに分類される疾患です。

動物においてもⅠ型アレルギーはありますし、実際に疑われるケースに人間の様に抗ヒスタミン剤やステロイドなどの抗炎症剤がとても良く効くことがあります。

ただ、気をつけなくてはいけないのはこの時期に起こってくる鼻水やくしゃみがイコール花粉症とは限らないということです。動物さん達の場合、歯周病や根尖膿瘍などによるくしゃみ、鼻水、時には鼻腔内腫瘤や異物によっても同様な症状が出てきます。また、ウイルスや細菌による感染症によっても軽度であれば鼻汁やくしゃみ程度の症状の場合もあります。この様な場合には消炎剤を使うと逆に悪化するケースもあるので注意が必要です。

海外の獣医内科テキストにはアレルギー性鼻炎は多くないと書いてありますが、最近はそんな事もないんじゃないかな?と感じています。もしかすると人間の花粉症がどんどんメジャーになっていったように動物の花粉症も当たり前になる時代が来るのかもしれません。そのうち動物用マスクなんてものが開発されたりするんじゃないかな?と思ってしまいます。

春はフィラリア予防や狂犬病予防などのシーズンです。病院や役所からのお知らせが届いたら必ずご確認下さいね。