黄疸

2015年12月03日

先日まで入院していたネコさん。

胆管肝炎、肝リピドーシスを起こして黄疸になっていました。

鼻カテーテルとかなり積極的な支持療法で黄疸は改善。写真は初診時から退院時の血液の上澄みの色調の変化を載せています。初診時は黄色を通りこした色でしたが、だんだん薄くなり、最終的には正常な色調まで戻っていることが分かります。しかし、これでも肝酵素値はいぜん高く、脾臟の腫大もあることから何か原発があるのか警戒をしています。今後の状態に依っては肝臓のバイオプシー、脾臟の摘出を行って確定診断をつけていく必要があるかもしれません。今後は通院で経過を診ていく必要がありますが、まずは退院出来て良かったです。

この子は数日前までは元気だったそうで、飼い主さんも状態の悪化にはそれほど認識は無かったとのこと。いよいよ具合が悪くて来院してみたら大変なことになってした次第。。。やはり動物さん達は言葉を話しませんし、多少の事は我慢してしまう生き物です。具合が悪くなった時にはなるべく早く、そして定期的な健診などを行ってあげるようにしてあげましょう。

「うちの子は病気はしないんです、よもやうちの子が。。。」と仰る気持ちはとても良くわかります。でも今まで病気をしなかったからと言って今後ならない保障はありません。不要な検査をする必要は無いと思いますが、定期的な健診などを行って回避できるものや予防できるものからはきちんと守ってあげることはとても大切な事だと思います。

これから寒くなると体調の変化が起きやすくなります。見過ごしてしまう前に、本当に大きなトラブルになる前に大事な家族の様子を気にかけてあげてください。そんな時に気になることがあれば遠慮なくご相談くださいね。