動物病院とは?

2020年04月10日

ものすごく久々にブログっぽい事書いてます。

今回のコロナウイルスで営業自粛など色々なワードが出てくるためか自分の仕事について考えさせられています。

まず、動物病院は職種業種で言えばどの分類になるのだろう?です。

医療?インフラ?サービス業?分類で行けばサービス業です。自分もそのとおりだと思います。

医療はあくまでも人医療の事であり、法律上含めて動物病院で行うそれとは異なります。

とはいえ、扱うものは「命」であることには変わりは無く、対象が違うだけで中身は同じです。確かに知見の深さ、先進性、規模などなど獣医療は人医療に比べれば及ばないところだらけですし、人あっての獣医療です。それでも自分達は誇りを持ち、そして相手となる命についてお医者さんに負けないくらい一生懸命に想い、向き合っています。飼い主様も大事な家族の一員として我が子のように愛情を注ぎ、そして我々を頼ってきてくれます。そういった部分ではやはり医療であり、インフラでもあるのではないかな?と感じます。また、その人や動物の不安や苦しみが何から来て、どうしてあげたら良いのか?より快適な暮らしが送れるには我々はどういう事を提供したら良いのか?相手の求めることをその相手を慮って答えを出して接していく。。。そこはまさにサービス業の真髄でもあるわけです。

当院にいらっしゃる方が書かれた本に「バランス」という事を強調しているのを目にしました。全てにおいてとても大事な思考だと思います。特に動物病院や獣医療については特に大事だと感じています。

医療はその命を守るために行うものであるので、病気を治す・立ち向かうことに対して全力を尽くします。しかし、病気を見るだけでなく、対象となる動物さん達の幸せも考えなくてはいけません。コストであったり、治療のコンプライアンスがしっかりと保てるものなのか?も考えます。飼い主様のことも考えないといけません。かといって飼い主様の顔色ばかり伺っていたり、人気取りや聞こえの良い事ばかりを並べて、いわゆる標準治療からかけ離れた事を勧めるようになってもいけません。ですから、時には飼い主様の意見を否定しないといけない時があったり、〇〇という治療法は標準治療では無いからお勧めはできませんと言わないといけない時もあります。対民間療法の時にありがちなやつですね。ここはまさにサービス業としての部分と医療人としての部分のせめぎ合いというかバランス取り合戦みたいな感じです。

そこを含めてやりがいであったり面白い、やってやろうじゃないのと捉えるのか、ストレスと感じるのか。そこは人それぞれだと思います。自分は前者だと思いますし、一緒に働いてくれるスタッフもそういう方向を向いてほしいと思っていますし、向いてくれている皆がとても有り難い限りです。

色々なスタンスの病院があって良いと思いますし、自分がベストとは思いません。ただ、バランスを取ることはとても大切だと思います。自分が尊敬する成功されている先生方もそのバランスのとり方が本当に絶妙だと思います。自分が正しいと思うことをしていくには実力も必要です。ゲームではないけれど、能力値のグラフがいびつでは良くないのでしょう。すべてが均一になっているのが良いのでしょう。そして、その図形を徐々に均等に拡大していくようにするのがこれからの動物病院に必要なことだと感じています。

こんな時期だからかふと考えてみた訳です。