一次診療での整形外科

2018年12月21日

今月は整形外科トラブルが多い月です。

骨折、両側前十字靭帯断裂、膝蓋骨脱臼、ヘルニアなど。。。一時期大腿骨頭切除が2週間で3件ということがありましたが、それと同じくらい整形外科手術が多かったです。

一次診療においては整形外科疾患は壁の一つとなってる節があります。器具などへの設備投資の問題、技術の問題が大きいです。当院でもなるべくお受け出来るようにしていますが、限界があります。

例えばTPLOやTTAの様な術式は当院ではできません。そのような方法が必要そうな場合は専門病院様をご紹介させていただいております。また、部位が特殊な場合の骨折なども同様です。

一次診療においては全ての科について広く対応できるようにしていないといけないため、特に整形外科のように多種多様な器具を全て一次診療で揃えることは現実的ではありません。ひとえに骨折と言っても全て同じ方法や器具で出来る訳ではなく、その時の患部を術中にアプローチしてみて現場判断で術式や器具を変えることは普通に有り得ます。少なくとも2つ以上の術式が取れるように準備してから臨めと言われたものです。

そうすると中々手が回らず、出来る人に任せてしまえ〜になるわけです。今の時代、医療技術も求められるものが高くなっており、当然変な背伸びをしてまですべきことではありませんが、目の前で困っている動物をみるとなんとかしたあげたい!と思うのが人情です。

自分の出来る範囲で、そしてその範囲が少しでも広くなるように努力して地域に貢献できるようにしていきたいですね。

写真は2kgくらいのトイプーさん。ロッキングプレートで整復しました。幸いやりやすい部位で良かったです。回復も順調です。その他の子も順調な回復を示してとりあえずはほっと一安心です。