耳道内ポリープ

2018年06月12日

最近忙しく、ブログの更新が滞っています。。。

今日は耳のお話

文字通り耳の中にできるポリープです。

これが耳道内を占拠することでその奥の耳道環境が悪化したり、ポリープ自体が損傷することで出血・感染を起こし浸出液の多い外耳炎に発展することもあります。

治療としては切除が一番ですが、そもそもそのポリープがどのような形状なのか、そこから発生しているのかなどの情報を得ることが先決です。

そのような場合、ビデオオトスコープが大変有用です。

動画でみるとどの位置から発生していて、どのような形状なのか?硬いのか柔らかいのか?さらにその奥はどうなっているのかが良く分かります。

今回は垂直耳道に有茎状に発生していたため、オトスコープについている鉗子チャンネルから鉗子を挿入し、牽引&切除を行い無事に摘出できました。摘出した腫瘤は念の為病理検査に供し、良性・悪性の判断をしていきます。動画はとった後の耳道内

また、この子は慢性外耳炎&中耳炎の併発をしている子ですので、そのまま耳道内を洗浄し、鼓室内も洗浄を行いました。

麻酔下での耳道内洗浄は難治性の外耳炎・中耳炎に対して大変効果的であり、麻酔の手間を鑑みても大変メリットのある治療だと思います。

すべてのケースにおいて有効とは限りませんが、今までの外耳炎治療の壁を簡単に乗り越えられる治療だと思います。ただ、これを実施している病院が多くないのが実情です。当院では最先端のVOSシステムを導入し、難治性の外耳炎・中耳炎への治療を行っています。

耳が痒い、赤い→病院で点耳薬をもらう→止めるとぶり返す。。。

しっかりとした耳道内洗浄をすればそのサイクルを止められるかもしれません。限界のある治療から脱却しませんか??外耳炎・中耳炎でお困りの場合は遠慮なくご相談下さい。