病院の内側改革

2018年05月14日

今日は病院の中についてのお話。。。

動物病院で働く事は「命」を相手にしている以上、簡単ではないと思っています。

ですから動物病院で働く人達の離職率は結構高く、一度離れるともう一度戻ってくるという方は少ないです。

しかし、それはとても勿体無い事であり業界としては損失でしかありません。

なぜそうなってしまうのだろうか?と考えると、休みが少ない、仕事がきつい、見合った報酬が無い、人間関係など職場環境が悪いという事が原因であり、それを作り上げているのは経営者です。しかし、仕事の性質は変えることは出来ません。命を相手にしている以上は自己犠牲は必要です。変えられるとすれば福利厚生や人間関係です。当然、経営の状態とにらめっこしながら何を何処までスタッフまでにしてあげられるか?を日々の診療とは別に毎日毎晩考えています。

当院で最近起こっていた事は普段の日々で休み時間を設けることが出来なくなってきたという事でした。有り難いことに手術・トリミングをはじめ診療件数が増えてきていることの裏返しなのですが、やはりお昼ご飯を食べる時間も無く、立ちながら菓子パンを頬張り診療をアシストするというのは色々な面で良くないと思っていました。そういう日もある程度なら良いですが、それが当たり前になるのは宜しくありません。いつか擦り切れてしまいます。

そこで当院では社食を始めることにしました。病院でお昼ご飯を用意し、皆でなるべく揃って昼食を取るようにしました。そもそもは菓子パン続きより、栄養のバランスの取れた食事をしてもらいたいという気持ちからでしたが、意外にも皆で揃って昼食を取るという事がコミュニケーションの場になるだけでなく、「ここは休む」とメリハリが付いたことに効果を感じました。当院の場合、スタッフ連携がスムーズである反面お互いがフォローし合う事が強く、手の空いている人は何かしている人のアシストをするという事が当たり前になっていました。とても良いことなのですが、休むという部分ではミイラ取りがミイラになるような状況とも言えました。しかし、これで皆がきっちり休むということのメリハリが付くという副産物も現れ良かったなと実感しています。

servant leadershipという概念がありますが、動物病院においては特に大事だと思います。院内が良い空気になって初めて患者さんに対しても良くしてあげることができると思います。もっとスタッフが喜んでくれる事を考え、それが良い形で患者さんに還元されることを望んでいます。

引き続き病院で働いてくれる看護師さん・獣医さん募集しています。学大周辺の動物医療の中核を目指しませんか??