新しい知識をアップデートすることの大切さ

2016年08月08日

最近、ヘビーな手術が多く忙しくさせてもらっており嬉しいかぎりです。でもブログの更新が滞りがちです。。。

さて、自分が診療をしている上で大切にしてることの一つに知識や技術のアップデートを怠らないことということを意識しています。

動物医療に限らずですが、様々な知識や技術は日進月歩で常に進化していきます。当然、中には衰退していく技術なども出てくるのだと思うのですが、それを含めての変化が進歩なのかな?とも思っています。5年前のスタンダードが現在の非常識。。。そんな事は珍しいことではありません。そのため、常に勉強や技術の研鑽が必要でありエンドレスです。

最近では消化管の縫合方法を自分自身で大きく変えています。とある外科セミナーでその縫合の存在を知り、実際に実習をしてみるととてもスピーディーで安定性もある方法であることを感じ、実際に自分自身でも擬似模型を用いて自分の技術とすべく練習を重ねました。やはりその繰り返しの中でも感じるメリットはとても大きいものであり、むしろ今まで何故この方法でしか来なかったのか?もっと早くこの知識をアップデートしていればとすら感じるものでありました。

先日も20kgオーバーの大型犬のワンちゃんの消化管腫瘍の手術があり、この新しい方法で手術にアプローチしました。圧倒的に手術時間が短縮し、明らかに術後の合併症のリスクも少ない方法であることから安心感も違いました。実際に術後の回復も目覚ましく、入院も短く先日無事に退院してくれました。実際に手術をアシストしてくれた先生からも確かにとても良い方法だと感じてくれたようです。今までの術式は50年も前からのものだそうで、獣医療ではまだその方法がメインだそうです。。。自分もその方法がベストだと思っていました。しかし、ちょっとした知識のアップデートでこんなにも世界が変わるものもあるんだなと痛感させられました。

開業をしていると中々時間が取れないことも多いですが、この様に新しい知識の中には患者様や自分自身の大きな助けになることが少なくありません。自分が多少大変でもこのような努力が必ず身を結ぶものだと信じて日々の研鑽を続けて行こうと思います。